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整形外科コラム

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監修/あわ整形外科クリニック院長 阿波康成
整形外科専門医/骨粗鬆症認定/産前産後整形外科医
 

ぎっくり腰はなぜ起きる?


 
このコラムで学べること
  • ぎっくり腰が起きるメカニズム
  • なりやすい人の特徴
  • やってはいけない対処と正しい応急処置
  • 受診すべきタイミングと治療の流れ

ぎっくり腰は、腰部の筋肉・靭帯・関節などに急激な負荷がかかることで起こる急性腰痛です。「ちょっとした動作がきっかけ」になることも多く、再発しやすいのが特徴です。この記事では、整形外科専門医がぎっくり腰の原因・正しい応急処置・再発予防のポイントを分かりやすく解説します。
『大阪市西区の整形外科 あわ整形外科クリニック』

公開日 2026年4月20日

ぎっくり腰ってなんなの?

 
靴下を履こうとした瞬間、くしゃみをした瞬間、重い荷物を持ち上げた瞬間――ぎっくり腰は「こんなことで?」と思うような些細な動作をきっかけに、突然激しい腰の痛みとして現れます。
 
医学的には**急性腰痛症**と呼ばれ、腰部の筋肉・靭帯・関節・椎間板などに急激なストレスがかかることで発症します。欧米では"魔女の一撃(Hexenschuss)"とも呼ばれ、その激しい痛みが特徴です。
 
「安静にしていれば治る」と自己判断して放置する方も多いですが、適切な処置をしないと回復が遅れたり、慢性腰痛や再発を繰り返したりするリスクがあります。正しい知識を持つことが、早期回復と再発予防の第一歩です。

ぎっくり腰はなぜ起きるのですか?

ぎっくり腰が起きる直接的な原因は、腰部組織への「急激な負荷」です。ただし、その背景には慢性的な疲労や身体のアンバランスが積み重なっていることがほとんどです。
 
腰椎(腰の骨)は、上半身の体重を支えながら、前後・左右・回旋といった複雑な動きを担っています。この腰椎を支えているのが、背骨周囲の筋肉・靭帯・椎間板・関節(椎間関節)です。
 
これらの組織が疲労・硬直・筋力低下などによって弱まっている状態のとき、ちょっとした動作でも許容範囲を超えた負荷がかかります。その結果、筋肉や靭帯の微細断裂、椎間板への圧迫、椎間関節の炎症などが生じ、強烈な痛みとして現れます。
 
「重いものを持ったとき」だけでなく、「軽い動作がきっかけ」になることが多いのは、すでに腰部組織が限界に近い状態にあったからと考えられます。

どんな人がなりやすい?

以下のような状態や生活習慣がある方は、ぎっくり腰を起こしやすい傾向があります。
 
長時間のデスクワークや同じ姿勢が続く仕事をしている方は、腰部の筋肉が慢性的に緊張しやすく、疲労が蓄積されています。運動不足で体幹(腹筋・背筋)が弱い方は、腰椎を支える力が不足しているため、わずかな負荷でも腰への影響が大きくなります。また、過去にぎっくり腰や腰痛の経験がある方は、組織に微細なダメージが残っていることが多く、再発リスクが高まります。
 
そのほか、急に激しい運動をした場合、冷えや疲労が重なったとき、睡眠不足やストレスで体が緊張しているときなども発症しやすい状況です。

ぎっくり腰の際にやってはダメこと

ぎっくり腰直後は、以下の行動を避けることが大切です。
 
**無理に動かす・ストレッチをする**:痛みが強いうちに腰を動かしたりストレッチしたりすると、炎症が悪化する可能性があります。発症直後は無理に動こうとせず、楽な姿勢で安静にすることが基本です。
 
**長時間の完全安静(寝たきり)**:以前は「安静第一」とされていましたが、現在の医学では長期の安静は回復を遅らせることが分かっています。痛みが許す範囲で、できるだけ早く日常生活に戻ることが推奨されています。
 
**自己判断で湿布だけ貼って様子を見る**:湿布は一時的な痛みの緩和には有効ですが、根本的な治療にはなりません。症状が強い場合や、足のしびれ・脱力感を伴う場合は、早急に整形外科を受診することが必要です。

受診すべきタイミングは?

発症直後の応急処置としては、まず楽な姿勢(横向きで膝を軽く曲げる、仰向けで膝の下にクッションを入れるなど)で安静にします。アイシング(氷や保冷剤をタオルに包んで患部に当てる)は、炎症が強い発症直後の72時間以内に有効とされています。
 
以下のような症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。
 
激しい痛みで全く動けない状態が続く場合、足にしびれや力の入りにくさがある場合(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の可能性)、排尿・排便に異常がある場合(馬尾症候群の可能性があり、緊急性が高い)、発熱を伴う場合などは特に注意が必要です。
 
「しびれがない」「動けなくはない」場合でも、2~3日で改善傾向がなければ受診を検討してください。


よくある質問

Q.ぎっくり腰と椎間板ヘルニアは違う?

 
はい、異なります。ぎっくり腰(急性腰痛症)は主に筋肉・靭帯・関節への急激な負荷による痛みで、足へのしびれは通常伴いません。一方、椎間板ヘルニアは椎間板が飛び出して神経を圧迫するもので、腰痛に加えて足のしびれや脱力感を伴うことが特徴です。自己判断は難しいため、しびれや脱力がある場合は必ず整形外科を受診してください。

Q.ぎっくり腰と椎間板ヘルニアは違い

 
はい、異なります。ぎっくり腰(急性腰痛症)は主に筋肉・靭帯・関節への急激な負荷による痛みで、足へのしびれは通常伴いません。一方、椎間板ヘルニアは椎間板が飛び出して神経を圧迫するもので、腰痛に加えて足のしびれや脱力感を伴うことが特徴です。自己判断は難しいため、しびれや脱力がある場合は必ず整形外科を受診してください。

Qぎっくり腰は癖になる?

 
はい、ぎっくり腰は再発しやすい傾向があります。一度発症すると腰部の筋肉・靭帯にダメージが残り、同じ状況で再び発症しやすくなります。再発予防には、体幹筋力の強化・柔軟性の改善・正しい姿勢の習慣化が重要です。リハビリテーションで根本的な原因にアプローチすることが大切です。


監修/あわ整形外科クリニック院長 阿波康成
整形外科専門医/骨粗鬆症認定/産前産後整形外科医
 

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