整形外科コラム
medical Colum
産前産後に手首がなぜ痛くなる?
原因と治療法を解説
⚫︎産前産後の手首の痛み
⚫︎あなたはどの手首の症状?
⚫︎授乳中でも治療できる選択肢がある
産前産後に手首がなぜ痛くなる?
産前産後の手首の痛みには、大きく2つの要因が重なっています。
① ホルモンバランスの変化
妊娠・出産・授乳期には女性ホルモン(エストロゲン)が急激に低下します。エストロゲンには腱や腱鞘の修復を助ける働きがあるため、低下すると腱鞘に炎症が起きやすくなります。また、リラキシンやプロゲステロンの影響でむくみが生じ、腱鞘内の圧力が上昇します。
② 育児動作による手首の酷使
抱っこ・授乳・沐浴・おむつ替えなど、手首を繰り返し使う動作が毎日続きます。慣れない姿勢で余分な力が入ることも、腱鞘への負担を増やす原因です。
産前産後に起こりやすい手首の疾患は?
ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)
手首の親指側が腫れて痛む疾患です。親指を握り込んで手首を小指側に曲げると強い痛みが出ます。産後に最も多く見られるタイプです。
手根管症候群
手首の「手根管」で神経が圧迫され、親指〜薬指にかけてしびれや痛みが出ます。夜間や明け方に症状が強くなるのが特徴です。
ばね指(弾発指)
指の付け根に炎症が起き、曲げ伸ばしの際に引っかかる感覚が生じます。朝方に症状が強く出やすいです。
どんな症状があれば受診すべき?
以下に当てはまる場合は早めに整形外科を受診することをおすすめします。
- 手首の親指側を押すと痛い
- 親指を握り込んで手首を曲げると激痛が走る
- 朝起きたとき手がこわばる・しびれる
- 抱っこのたびに手首がズキッとする
- 指を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがある
2つ以上当てはまる・2週間以上続く場合は放置せず受診してください。
どのような治療法があるの?
まず装具・湿布・消炎鎮痛剤による保存療法を行い、改善しない場合はステロイド注射やリハビリを組み合わせます。
⚫︎保存療法
装具・サポーターによる局所の安静、消炎鎮痛剤の内服・湿布が基本です。
⚫︎ステロイド注射
腱鞘内への注射で炎症を直接抑えます。即効性がありますが、繰り返しは推奨されません。
⚫︎リハビリテーション
ストレッチ・手首の使い方指導・物理療法を組み合わせます。授乳中でも安全に行えるプログラムを提供しています。
授乳中でも治療できる?
はい、対応可能です。装具やリハビリは授乳中でも安全に使用できます。薬については授乳中でも使用できるものがあり、医師と相談しながら選択します。エコー検査も被曝の心配がなく授乳中でも安心して受けられます。
手首の痛みを自宅でケアするには?
以下のケアで悪化を防ぐことができます。
- 授乳クッションを活用して手首への負担を減らす
- 抱っこの際は手首を極端に曲げない・親指に過剰な力を入れない
- 授乳の合間に手首・親指のストレッチを行う
- 症状が強い時間帯(朝方など)はサポーターを装着する
よくある質問
Q.産後の手首の痛みは放っておいても治りますか?
軽症であれば安静で改善することもありますが、育児中は手首を休めることが難しく慢性化しやすいです。2週間以上続く場合は受診をおすすめします。
Q.湿布だけで治りますか?
湿布は痛みを和らげる効果はありますが、根本的な治療にはなりません。装具やリハビリ・注射と組み合わせることで改善が早まります。
Q.妊娠中(産前)から手首が痛い場合はどうすればいいですか?
妊娠中もホルモンの影響でむくみや腱鞘炎が起きやすい状態です。薬の使用に制限はありますが装具やリハビリで対応できます。我慢せず早めにご相談ください。
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