整形外科コラム
medical Colum
足首を捻挫したらどうする?
初期治療とリハビリが大事。
- 足首捻挫の種類と損傷の程度
- 受傷直後にすべき正しい初期対応
- なぜ「安静だけ」では不十分?
- リハビリがなぜ再発予防に欠かせないのか
『大阪市西区の整形外科 あわ整形外科クリニック』
捻挫を甘く見ない
足首の捻挫とは何か?
足首の捻挫とは、足首関節を支えている靭帯(じんたい)が、関節の可動範囲を超えた動きによって損傷を受けた状態を指します。靭帯とは骨と骨をつなぐ強靭な繊維性の組織で、関節の安定性を保つ重要な役割を担っています。
捻挫の約85%は「内返し捻挫」と呼ばれるタイプで、足首が内側に強くひねられることで、足首の外側にある靭帯——特に「前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)」が損傷します。スポーツ中の着地や、段差での踏み外しで起きやすいのがこのタイプです。
靭帯損傷の程度は重症度によって3段階に分類されます。Ⅰ度(靭帯の微細断裂・軽症)、Ⅱ度(靭帯の部分断裂・中等症)、Ⅲ度(靭帯の完全断裂・重症)です。外見上の腫れや痛みだけでは重症度の判断が難しく、骨折を合併しているケースもあるため、X線検査による確認が必須です。「ただの捻挫だろう」という自己判断が、後々の慢性化を招く最大の原因の一つです。
受傷直後にすべき初期対応とは?
捻挫をした直後の対応が、その後の回復速度を大きく左右します。受傷後48〜72時間以内の急性期は、炎症と腫れを最小限に抑えることが最優先です。この時期の基本的な応急処置が「RICE処置」です。
- Rest(安静):患部を安静に
- Ice(冷却):患部を15〜20分冷やす
- Compression(圧迫):適度に圧迫し腫れを抑える
- Elevation(挙上):足を心臓より高い位置に上げる
近年はRICEに「Protection(保護)」を加えたPRICE処置、さらに「Optimal Loading(適切な負荷)」の概念を取り入れたPOLICE処置が推奨される場面も増えています。
また冷やしすぎないことも大事です。
いずれにせよ、応急処置後はできるだけ早く整形外科を受診し、骨折の有無・靭帯損傷の程度を正確に評価してもらうことが重要です。
痛みが引いたからといって自己判断でスポーツや歩行を再開することは、損傷部位への過度な負荷となり、回復を遅らせる原因になります。
なぜ捻挫は「安静だけ」では不十分なのか?
捻挫の治療において多くの方が誤解しているのが、「安静にしていれば自然に治る」という考え方です。
確かに軽症であれば安静と固定で痛みは引いてきます。しかし、靭帯が損傷すると同時に、足首周囲の「固有受容器(こゆうじゅようき)」と呼ばれるバランスセンサーも障害されることが知られています。
固有受容器とは、関節の位置や動きを脳に伝える感覚器官です。ここが正常に機能しないと、足首が「どのくらい傾いているか」を瞬時に感知できなくなり、わずかな段差や不整地で再び捻挫を起こしやすくなります。
これが「捻挫グセ」と呼ばれる状態の正体です。
痛みや腫れが引いた後も、靭帯の修復とバランス機能の回復は別の問題として残ります。安静だけでは固有受容器の機能は回復しないため、適切なリハビリテーションによる再教育が不可欠なのです。
リハビリで「捻挫グセ」を断ち切る
あわ整形外科クリニックでは、捻挫の初期診断から回復・再発予防までを一貫してサポートしています。X線検査による骨折・靭帯損傷の評価を行ったうえで、症状の程度に応じた固定・物理療法・リハビリプログラムを個別に組み立てます。
リハビリは段階的に進めることが重要で、大きく3つのフェーズに分かれます。
【フェーズ1:急性期(受傷後〜1〜2週間)】
炎症と腫れのコントロールを優先しながら、痛みの出ない範囲で足首の関節可動域訓練を開始します。過度な安静による筋力低下を防ぐことも、この時期の重要な目標です。
【フェーズ2:回復期(2〜4週間以降)】
腫れと痛みが落ち着いてきたら、足首周囲の筋力強化訓練とバランス訓練(固有受容器の再教育)を本格的に開始します。片足立ちやバランスボードを使ったトレーニングがこの時期の中心です。
【フェーズ3:競技・活動復帰期】
スポーツ復帰を目指す方には、競技動作に近い動きの中で足首の安定性を確認しながら、段階的に負荷を上げていきます。テーピングや装具の使い方も指導し、復帰後の再受傷リスクを最小化します。
「痛みが取れたから大丈夫」ではなく「再発しない足首をつくる」ことを目標に、理学療法士が継続的にサポートします。捻挫を繰り返している方、スポーツへの早期復帰を希望される方は、ぜひあわ整形外科クリニックにご相談ください。
よくある質問
Q.捻挫で整形外科にいつ行けばいい?
受傷後はできるだけ早く、理想的には当日または翌日中の受診をおすすめします。強い腫れ・内出血・体重をかけると激しく痛む場合は骨折の可能性もあるため、特に急いで受診してください。軽い痛みであっても、靭帯損傷の程度はX線やエコー検査なしでは判断できません。自己判断での放置は慢性化リスクを高めます。
Q.捻挫のリハビリはいつから始めればよいですか?
痛みや腫れが完全に引いてからではなく、急性期のうちから痛みの出ない範囲で関節を動かすことが推奨されています。過度な安静は筋力・バランス機能の低下を招くため、整形外科の指導のもとで早期から適切な負荷をかけることが、回復を早める近道です。開始時期や内容は損傷の程度によって異なりますので、必ず専門医に確認してください。
Q.テーピングやサポーターは捻挫の予防に効果がありますか?
適切に使用することで、足首の外側を補強し捻挫のリスクを下げる効果が期待できます。ただし、テーピングやサポーターはあくまで補助的な手段であり、根本的な予防には足首周囲の筋力強化とバランス機能の向上が不可欠です。使い方を誤ると逆効果になることもあるため、整形外科やリハビリで正しい装着方法を習得することをおすすめします。
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